羽アリが発生した際、身近にある殺虫剤や蚊取り線香で駆除できるのでは?と考える人も多いのではないでしょうか。

実は羽アリを駆除する際、殺虫剤や蚊取り線香は有効な手段とはいえません。

この記事では、羽アリを駆除する際の殺虫剤・蚊取り線香が有効な手段ではない理由や羽アリの対処法を解説します。

また発生した羽アリがシロアリかクロアリか見分けるポイントも紹介するので、家の中に羽アリが現れて困っている人は参考にしてください。

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羽アリの駆除に殺虫剤や蚊取り線香は効果があるのか

羽アリの駆除に、殺虫剤と蚊取り線香は効果があるのかを解説します。

殺虫剤は羽アリの駆除では有効な手段ではない 

殺虫剤を使えば目の前にいる羽アリを駆除できます。しかし、巣や木材の奥に隠れているシロアリは薬剤が届かず駆除できないため、その場の一時的な対策にすぎません。

また、殺虫剤には虫が嫌がるピレスロイド系の忌避成分が配合されており、駆除しきれなかった羽アリや巣や木材の奥に隠れているシロアリが、別の場所へ逃げ被害を拡大させる可能性があります。

蚊取り線香は羽アリを駆除する効果は期待できない

蚊取り線香は、殺虫剤と比べ殺虫成分の濃度が低いため羽アリの駆除には適していません。

また蚊取り線香には殺虫剤と同様に、ピレスロイド系の忌避成分が配合されています。そのため、シロアリが別の場所へ逃げてそこで巣を作る可能性もあるため、おすすめできません。

シロアリの羽アリが出現した際の対処法

羽アリは殺虫剤や蚊取り線香では駆除できません。見つけたら次の対処法で駆除しましょう。

掃除機で吸いこむ

羽アリは、体の構造が弱いため掃除機の吸引力で圧死してしまいます。

基本的に吸った時の勢いで死んでしまいますが、まれに生き残っている場合があります。その場合、1日程放置すれば必要な水分を摂取できず死んでしまうので、時間を置いてから捨てるようにしましょう。

吸い込んだ紙パックはそのまま燃えるゴミで処分してください。処分後はノズルに羽アリの死骸が付く場合があるため、アルコール消毒しておきましょう。

サイクロン掃除機の場合、ダストボックスに羽アリが張り付いてしまい掃除が大変になるので注意が必要です。

粘着テープで貼り付ける

羽アリは動きが機敏ではないため、粘着テープを貼り付けて駆除できます。

掃除機と同様に直接、羽アリに触れることなく対処できます。掃除機がサイクロン式だったり、夜中で掃除機が使えなかったりする場合は、粘着テープや粘着ローラ―などで対処しましょう。

ビニールをかぶせ捕獲する

羽アリが木材の継ぎ目やタイルの隙間など、羽アリの侵入経路が分かる場合、そこにビニール袋を被せテープで固定しふさぎましょう。

ビニール袋に羽アリが溜まったら、口を締めて一度に捕獲しましょう。

羽アリが出てこなくなったら、出入口をガムテープなどでふさいでください。ただし、これだけではシロアリを完全に駆除したことにはなりません。

その後の対処は専門業者に依頼しましょう。

羽アリがシロアリかクロアリかの見分け方

羽アリにはシロアリとクロアリの2種類が存在します。そのうち建物の木材をエサにするのはシロアリです。

シロアリとクロアリは、羽・胴体・触角の形状や羽脈の模様、色・大きさで区別できます。違いは次の通りです。

種類 シロアリ クロアリ
前後の羽が同じ大きさ 前羽が大きく後羽が小さい
羽脈 羽脈が細かくて薄い 羽脈が少なく濃い
胴体 くびれがなく寸胴型 細いくびれがある
触角 短い・数珠状で直線的 長い・「く」の字に曲がっている
色・大きさ 茶・黒・黄褐色など
5mm~10mm程度
茶・黒・茶褐色など
2mm~20mm程度

シロアリは前羽と後羽が同じ大きさをしており、羽脈が薄く細かい模様になっています。胴体はくびれがなく寸胴型で、触角は短い数珠状なのが特徴です。

一方、クロアリは前羽が大きく後羽が小さくなっており、胴体にはくびれがあり触覚が「く」の字に曲がっています。

シロアリの羽アリを見かけたら業者へ相談を

見かけた羽アリがシロアリの場合は、木材を食べて建物の耐震性を下げる可能性があります。

また羽アリを見かけたということは、近くに巣がある可能性が高く、すでに建物が被害受けていることも考えられます。

シロアリの巣は床下や木材の奥などにあるため、自分で確認するのは難しいです。

そのため、シロアリの羽アリを見かけたら一度専門業者に相談することをおすすめします。

ちなみに、羽アリがクロアリの場合は建物には被害がないものの、食べ物に群がったり、人やペットに噛みついたり、電化製品や車の中に侵入し故障させる可能性があります。

そのため、シロアリと同様に専門業者に相談するとよいでしょう。

まとめ

殺虫剤は目の前にいる羽アリの駆除には効果がありますが、巣や木材の奥に隠れているシロアリにはしっかり届いていない場合も多いため、一時的な対策方法にすぎません。

また、蚊取り線香も、殺虫成分の濃度が低いため羽アリを駆除する効果は期待できないでしょう。

さらに殺虫剤や蚊取り線香に含まれる忌避成分によって、巣や木材の奥にいるシロアリがほかの場所へ逃げ被害を拡げてしまう可能性もあります。

そのため羽アリを見かけたら、掃除機で吸ったり粘着テープで貼り付けたりして応急処置をし、専門業者に巣を駆除してもらうことが大切です。

駆除費用の相場や業者の選び方はこちらの記事でも詳しく解説しています。

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