家の中で何かのフンらしきものを見つけ、シロアリの仕業なのではないかと不安に感じている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、家の中にフンを落とす習性があるシロアリの種類や特徴などを解説します。

シロアリの駆除方法も併せて解説するので、家にシロアリが侵入しているのか不安な人はぜひ最後までお読みください。

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アメリカカンザイシロアリは家の中にフンを残すことがある

日本に生息するシロアリのうち家屋に被害をもたらすのは、おもにヤマトシロアリ・イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリの3種類です。

ヤマトシロアリとイエシロアリは、フンで蟻道を作ったり自分たちで食べたりするなど、フンを何らかの形で利用する習性があります。

そのため、見える場所にフンを残すことはありません。

それに対し、アメリカカンザイシロアリはフンを巣の外に排出する習性があります。

そのため、家の中や周辺でフンを見つけた場合は、アメリカカンザイシロアリの可能性があります。

フンは砂粒状で固い

アメリカカンザイシロアリのフンは、1ミリ以下の砂粒状です。

フンは水分を含んでおらず固く乾燥しています。天井や柱の高い位置など部屋の上部にある虫孔から落ちると散らばり、巾木や窓枠の隅など部屋の下部にある虫孔から出ると盛塩状になっているケースが多いようです。

見た目は細長い俵型で、すべてがほぼ同じ形状です。フンのひとつをよく見ると、6本の筋が縦に入っています。

食べた木材の色が反映されるため、どの木材が被害に遭ったかを探す手がかりになります。

アメリカカンザイシロアリの特徴

アメリカカンザイシロアリはアメリカの太平洋沿岸部を原産地とする乾材害虫です。

もともと日本には存在しておらず、家具や荷造材などに付着してやってきたと言われています。

1976年に東京都江戸川区の木造住宅で発生したのをきっかけに、日本でも確認されるようになりました。

乾燥した木材を食べる

アメリカカンザイシロアリは湿った木材をあまり好まず、乾燥した木材を好んで食べます。

カンザイ(乾材)という名前は、乾燥した木材をエサにしていることが語源のようです。

水分が少ない環境でも生息できる能力を持ち合わせており、排泄物に含まれる水分のほとんどを腸内で吸収します。

木材の中に巣を作る

アメリカカンザイシロアリは、木材の中に巣を作る習性があります。木材を食べながら内部に進み、表面だけを残して巣を作っていきます。

残った木材の表面に「虫孔」と呼ばれる穴を開けるのがアメリカカンザイシロアリ特有の巣の作り方です。

虫孔とはフンを排出するための3~4ミリの丸い穴で、「糞孔」と呼ばれることもあります。

ひとつの木材の中に細かい巣を複数作るので、巣の大きさはさまざまです。巣の中には、数百から数千匹のシロアリが生息しています。

シロアリの中でも被害が広範囲に及びやすい

アメリカカンザイシロアリは、ほかのシロアリに比べて巣の中の個体数が少ない傾向にあります。

シロアリの種類 巣の中の個体数
アメリカカンザイシロアリ 数百から数千匹
ヤマトシロアリ 数万から数百万匹
イエシロアリ 100万匹に達することもある

そのため、短期間に大きく被害が拡大することはほとんどありません。

ただし、天井や木製の窓枠などの比較的水分が少ない木材でも食べてしまうことがあるため、被害が広範囲に及びやすいのが特徴です。

アメリカカンザイシロアリは駆除が難しい

アメリカカンザイシロアリは、木材を食べながら点々と巣を作り進んでいく習性があり、一定の期間が経つと別の場所に移動します。

そのため巣の発見が難しく、ほかのシロアリに比べて駆除の難易度も高いのが現状です。

家の中にアメリカカンザイシロアリのフンを見つけた場合は、実績豊富な専門業者に相談することをおすすめします。

まとめ

家の中で乾燥した砂粒状のフンを見つけた場合は、アメリカカンザイシロアリが侵入している可能性があります。

アメリカカンザイシロアリは乾燥した木材もエサにするため、放置すると家全体に被害が及ぶ可能性があります。

家の中でアメリカカンザイシロアリと思われるフンを見つけたときには、専門業者に相談しましょう。

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