「アリにもハチにも見えるこの虫はなんだろう?」
「自分で駆除できるのかな?」
このようにお悩みではありませんか。
家の中にアリやハチに似ている虫がいたら、それはアリガタバチかもしれません。毒があるのか不安になったり、自分で駆除できるのか気になりますよね。
この記事ではアリガタバチの特徴や自力での駆除方法、自分で駆除可能かどうかの判断基準などを解説しています。アリガタバチ再発生させないための注意点も紹介するので、スムーズに対処したい方はぜひ参考にしてください。
アリガタバチの特徴
アリガタバチは体長約1.5〜3mmで、見た目はアリに見えるもののハチの一種です。アリガタバチは、自ら人に攻撃を加えることはありません。ただしメスは毒針を持っているため人が触れると毒針が刺さり、痛みやかゆみを伴うケースがあります。見つけたらそのままにせず、駆除してきれいに掃除しましょう。
アリガタバチの主な発生時期は春〜秋頃です。7〜9月は最盛期となり個体数も増えやすくなるので、発見次第すぐに対処しましょう。
また、アリガタバチはシバンムシという虫の幼虫に卵を産み付けるのが特徴です。アリガタバチを見つけたら、寄生先となるシバンムシも近くにいる可能性が高くなります。
以降ではオスとメスを見分ける方法や、アリガタバチと関係の深いシバンムシの特徴を解説します。アリガタバチの生態を把握したうえで、適切な駆除方法を確認しましょう。
オスとメスの見分け方
アリガタバチのオスとメスの特徴は、以下の通りです。
オス | メス | |
サイズ | 約1.5mm | 約2〜3mm |
危険性 | 針はなく、毒もない | 尻尾に毒針があり、刺す場合がある |
見た目 | ・体が赤褐色・はねが生えている(生えていないものもいる) | ・体が赤褐色・はねは生えていない |
寿命 | 2〜3日 | 2ヶ月以上 |
オスとメスの見分け方として、はねの有無や体の大きさで判断しましょう。やや体の大きい個体は毒針をもつメスなので、むやみに触らないでください。
シバンムシの特徴
シバンムシの特徴は以下の通りです。
サイズ | 約1.5〜3mm |
危険性 | 直接的な危害はない |
見た目 | ・体が赤褐色・背中に細かな毛がある |
発生場所 | ・乾燥食品の近く・畳 |
シバンムシは人に直接危害を与えませんが、アリガタバチの発生源となるため注意が必要です。小麦粉や乾麺など様々な食べ物がシバンムシの餌になるので、食品管理に気をつけなければなりません。
アリガタバチ駆除をする方法、どんな選択肢がある?判断のポイントは?
アリガタバチを駆除する方法として、以下の2つの選択肢があります。
- 自分で駆除する
- 駆除業者に依頼する
それぞれの特徴を紹介します。駆除方法を判断するポイントも解説するので、対処方法に迷っている方は参考にしてください。
自分で駆除する
自分で対処するなら、殺虫剤をアリガタバチに吹きかければ十分です。スズメバチなどの大型な蜂に比べてアリガタバチの攻撃性は低いので、比較的安全に駆除できます。ただし、シバンムシの発生源となる場所が分からないままになると、再発生する場合もあります。
駆除業者に依頼する
アリガタバチを駆除するなら、専門の害虫駆除業者に依頼するのもひとつの手です。費用はかかりますが、虫駆除のノウハウを生かしてスムーズに処理してくれるのはもちろん、再発防止に備えた対処もしてくれます。
駆除方法を判断するポイント
アリガタバチやシバンムシの発生源を特定できるなら、殺虫剤を使用した自力駆除で問題ないでしょう。
アリガタバチが畳などに広く発生してしまった場合は、専門の駆除業者に依頼するのがおすすめです。畳内部にシバンムシが発生してしまうと、一般的な殺虫剤では処理が難しくなります。駆除業者であれば専用の機器で畳を高熱処理してくれるので安心です。
自力で駆除する場合の方法・手順、準備が必要なもの
自力で駆除する場合の方法や必要な道具を、手順に沿って紹介します。
手順1|必要な道具を準備する
アリガタバチ駆除に必要となる以下の道具を準備してください。
- 殺虫スプレー
- 燻煙式殺虫剤
手順2|アリガタバチやシバンムシに殺虫剤を噴射する
目視できるアリガタバチに殺虫スプレーを吹きかけます。アリガタバチの寄生先であるシバンムシもまとめて駆除するのがポイントです。また、燻煙式殺虫剤を使用すれば、部屋全体を効率よく殺虫できます。
手順3|発生源となった食品を捨てる
死んだアリガタバチやシバンムシを掃除しましょう。シバンムシが食品内部に潜んでいる場合は、殺虫効果が届いていません。アリガタバチを再発生させないためにも、発生源となった食品は捨てて、周りをきれいに拭きあげましょう。
アリガタバチ駆除の危険性と注意点
アリガタバチ駆除をするときの危険性や注意点を2つ解説します。再発生させないためのポイントにもなるので、しっかり確認しましょう。
注意点1|刺されても掻かない
アリガタバチは自ら攻撃を仕掛けることはありませんが、むやみに触ると毒針が刺さる危険があります。万が一アリガタバチに刺された場合は、みだりに患部をいじってはいけません。掻いてしまうと痒みがひどくなったり、化膿したりする可能性があります。一般的に1週間ほどで痒みは治りますが、症状が長引く場合は医療機関に診てもらいましょう。
注意点2|食品管理を徹底する
アリガタバチの駆除をしたら、その後の食品管理を徹底しましょう。アリガタバチが寄生するシバンムシは色々な食材を餌にします。
シバンムシは以下の穀類系食品を好むので、しっかりと管理しましょう。
- 粉系食材:小麦粉やホットケーキミックスなど
- 乾麺類:スパゲッティやうどんなど
- お菓子類:クッキーやビスケットなど
殺虫剤による駆除をしても、シバンムシの餌となる食材が残っていれば、アリガタバチが再発生しかねません。食品は封を開けたら早めに食べ切ったり、密閉性が高い容器に入れたりして、シバンムシが好む環境を作らないようにしましょう。また、ドッグフードや畳のいぐさなど、人が口にしないものもシバンムシの餌になるので注意してください。
業者に依頼する場合の費用相場
業者にアリガタバチ駆除を依頼する場合の費用相場は、約4〜10万円です。部屋の規模や駆除方法によって費用が変わります。業者に料金体系について確認し、事前に見積もりをもらうと安心です。
まとめ:食品の保管状況に気をつけよう
アリガタバチやシバンムシは攻撃性が低いため、自力での駆除も問題ありません。駆除後は食品の保管状況を見直して、シバンムシが寄り付かないようにしましょう。
なお、アリガタバチが大量発生すると出どころも分かりづらく、一度駆除しても再び発生する可能性が高くなります。駆除に手間取ったら、早めに専門の駆除業者へ頼むことをおすすめします。