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自宅にシロアリがいるのではないかと不安になったとき、役立つのが無料点検です。無料でできると聞くと依頼のハードルが下がる一方、なぜ無料なのか、料金がかかることはないのか、また家のどこを点検するのかなど気になる方もいるのではないでしょうか。そこで、シロアリの無料点検の概要や作業の流れ、点検をするメリットや点検をした方がよい家の特徴などをわかりやすく解説します。

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業者のシロアリの点検は基本的に無料

一般的に、業者のシロアリの点検依頼は無料です。点検はあくまで目視確認が中心なので、シロアリ予防や駆除と違い薬剤を使用せずコストがかかりません。また、その後の駆除や予防などの営業の一環もあるからです。

ただし、住宅の構造上特別な機械・工具を用いないと点検ができなかったり、あるいは遠方から出張に来てもらったりといった場合は人件費や出張費などが発生することがあります。

雨宮でも高い技術を持つ自社スタッフが無料で点検を実施しています。

シロアリの無料点検は1年に1回が目安

シロアリの無料点検は年1回行うのが基本です。なお、実際に予防として薬剤をまくのは5年に1回を目安とします。予防を行うと翌年以降、点検時期が近づくと担当した業者がハガキやDMなどで案内してくれることが多いので忘れる心配がありません。

もし、しばらくシロアリの予防や点検を行っておらず担当業者がいない場合は、新規でシロアリ業者を探して連絡すれば同じく無料で点検を実施してくれるでしょう。

有料の場合は5,000~10,000円程度が相場

基本的にシロアリ点検は無料ですが、シロアリ業者の中には有料の点検を実施しているケースもあります。

有料の場合は高度な専用機材を駆使してシロアリ点検を行ったり、独自のサービスを行っていたりなど有料に見合うだけの内容になっていることが多いです。有料の場合、費用としては5,000~10,000円程度を目安にするとよいでしょう。

ただし、無料・有料の業者を問わず、たとえば点検口がない、壁を一部破壊しないと点検ができないエリアがあるなど、構造上工事が必要になる場合は別途費用がかかります。料金も25,000円~40,000円程度かかることが多いので、問い合わせ時に必ず確認しましょう。

シロアリの無料点検を受けるメリット

シロアリの無料点検を行うとシロアリがいるかどうかを判断できるだけでなく、他にもさまざまなメリットがあります。おもなメリットについて解説します。

シロアリの早期発見ができる

無料点検の一番のメリットは、シロアリの被害を早急に見つけられることです。年1回を目安に点検していれば、仮にシロアリ被害があった場合でも1年分の被害規模で済みます。

何年もシロアリ被害を受けていた住宅では、倒壊寸前で地震に耐えられる状態ではなくなっていたり、修繕費だけで何百万円もかかってしまったりするケースもあります。無料点検を行えば数百万円単位の費用を節約することにも繋がるでしょう。

ただし、シロアリの種類によっては非常に早いスピードで家を食害していくこともあります。たとえばイエシロアリは1年で3本分の柱を食い荒らすともいわれているので、1年に1回の点検でも発見時には大きな被害が出ている可能性があります。無料点検は早期発見に欠かせませんが、無料点検だけで安心せず予防も併せて行うことが大切です。

雨漏りや水漏れがあれば教えてもらえる

もし住宅に雨漏りや水漏れしている場所、あるいは劣化していてリスクが高い場所などがあれば具体的に教えてもらえます。シロアリは湿気を好む性質があり、雨漏りや水漏れのある箇所から侵入したり営巣したりするため、侵入経路になりそうな部分がないかの点検もシロアリ業者の作業の1つです。

雨漏りや水漏れは、シロアリ被害がなかったとしても家の資産価値を落としたり、漏電の原因になったりして危険性が高いため、無料点検で教えてもらうことによりリスクを回避しやすくなります。

また、雨漏りや水漏れの補修は専門の業者をわざわざ探さなくても、シロアリ業者がそのまま対応できることが多いのも特徴です。雨宮でも雨漏り診断から補修、防水工事まで対応しています。

自宅が現在どんな状態にあるのかを把握できる

無料点検により現在自宅がシロアリに好まれやすい状態にあるのか、またもしもシロアリの被害を受けている場合は被害からどのくらい経過してどこが危険にさらされているのかなど、家の状態を正確に把握できます。

特に予防をしていない家では、シロアリ被害があるのではないかと漠然とした不安を感じることも少なくありません。無料点検をすれば被害状況が明らかになるので、今後の予防スケジュールや対策の方針などをはっきり立てやすくなります。

家の状態に合わせた予防方法がわかる

無料点検により、その家に合わせた適切な予防方法がわかります。家によって構造や庭の様子、あるいは周辺環境などの条件は全く異なります。そのため、無料点検することでそれぞれの家ごとにどんなリスクが高いのか、どこを重点的に予防すればよいのか教えてもらえるでしょう。

たとえば森林近くに建てられている家では、森林からシロアリを含む昆虫が寄ってきやすい傾向があります。また、植物の多い家や庭木が伸びすぎている家の場合、葉で日照が遮られ湿気が溜まりやすいため庭木を選定すると予防策になるでしょう。このように、無料点検を行えば家の周辺環境や屋内の状況などから総合的にアドバイスをもらえます。

無料点検で業者が立ち入る3つの場所

無料点検にあたり、家の周囲や室内などどこまで業者が立ち入るのか、また実際にどのような点検をするのか不安な方もいるでしょう。そこで、無料点検でおもに業者がチェックする3つの場所を解説します。

床下

シロアリ点検の基本は床下の確認です。床下収納から、もしくは畳下にある板を外して床下に降り入念にチェックします。床下は狭く暗いため、作業に慣れたスタッフが行うことで安全に点検可能です。床下に入る際は原則どの業者も養生をするので、周囲を汚す心配はありません。

床下では基礎や柱、配管など1つ1つ目視します。詳しくはシロアリの通り道である蟻道がないか、食害されている形跡がないか、これから食べられそうな弱くなった場所、あるいは腐食や劣化などで侵入に適した場所がないかなどを確認していきます。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

屋内

床下を確認した後、もし不審な形跡がある場合や、より入念に確認した方がよいと判断される場合は屋内も見回りすることがあります。

シロアリは床下を食い尽くすか、水の気配を感じると床上に上がってきて屋内に侵入します。浴室やトイレなど水回りの壁や、外と直接繋がり木製の部分が多い玄関、床下から繋がる柱や床などをくまなく点検し、シロアリの痕跡がないかを確認します。

家の周辺

床下と併せて必ず確認するのが家の周辺です。外側から見て基礎や外壁などに蟻道がないかをまず目視でチェックします。また、庭にある枕木やウッドデッキなどの木製製品はシロアリの好物であるため、シロアリの兆候を判別するポイントです。

雨漏りのシミやひび割れも家の外側から確認できるため、同様に目視で判断します。

シロアリ無料点検のおもな流れ

実際にシロアリ無料点検を依頼する場合、当日の流れは次の通りです。

  1. 作業内容の説明
  2. 間取りの確認
  3. 床下に入って作業
  4. 調査箇所の写真撮影
  5. 報告

事前の説明から報告まで、作業時間は30分~1時間が目安です。狭く暗い床下に入ったり、屋内外を見回りしたりするためできれば事前に間取り図を用意しておくと業者への説明がスムーズになります。また、洗濯物や貴重品などスタッフの目に触れられたくないものがある場合は片づけておくとよいでしょう。

なお、床下に入るための床下収納や、床板を剥がせる和室がない場合は点検口を別途工事して作らなければないため時間や費用がかかります。点検口新設の費用は25,000円~40,000円が目安です。

シロアリの無料点検を実施すべき家の特徴

シロアリの点検自体は無料とはいえ、問い合わせるのが面倒、日程を調整するのが大変、業者を呼んだら必要のない営業をかけられてしまうのでは、と依頼するのが億劫になる人もいるでしょう。

しかし、シロアリ被害を放置していると多大な修繕費がかかったり、最悪のケースでは倒壊の恐れがあります。後悔しないためにも、次の内容が当てはまる場合はできる限り早く業者へ無料点検を依頼するのおすすめします。

風通しが悪い

シロアリは湿気を好むため、風通しの悪い家はそうでない家より被害を受けるリスクが高いです。もともと日当たりが悪い立地にある家だけでなく、庭に木が多く日光を遮ってしまうケースや、家の周辺に物が多く風通しが悪くなってしまっているケースでも定期点検をおすすめします。

築5年以上が経過している

新築から5年以上が経過した家も、シロアリの定期点検が必要です。一般的に新築の物件は建築時に防蟻処理がされています。効果は5年程度なので、5年を経過する直前にシロアリ業者に連絡して点検と予防を併せて行うのがベストです。

なお、住宅メーカーによっては5年ではなく10~20年のシロアリ保証が付帯するケースもあるので、施工した業者との契約や保証内容を確認しましょう。保証がついている場合は、ハウスメーカー指定の業者に依頼することが保証延長の条件になるケースもあります。

家の周囲で蟻道や羽アリを見かけた

もし、家の周囲や近所で蟻道や羽アリを見かけたのなら、1年に1回のペースにこだわらず無料点検を申し込みましょう。

シロアリは巣の中にいる個体数が増えると、一部が羽アリとなって飛び立ち、別の場所に移動して巣を作ります。そのため、羽アリを見かけたら付近にシロアリが住み着く可能性が高いです。

シロアリの移動距離は数百メートルとはいえ、もし近所で見かけた場合は自宅へ移動してくることもあります。まずは点検してもらい、必要に応じて予防や駆除をしてもらいましょう。

また、すでにシロアリが住み着いている場合は蟻道ができていることもあるので、こちらも見つけたら早急に点検を依頼してください。

床や柱、扉などに異常がある

床や柱、扉などの様子が今までと違うと感じたら、シロアリの無料点検をしてもらいましょう。

シロアリが住宅に巣くうと、木材を食べるため床がもろくなりフカフカした踏み心地になったり、柱の中がスカスカになって叩くと空洞音がしたりすることがあります。

また、扉がスムーズにしまらなくなるのも、シロアリによって家が歪んでしまうことが原因の1つです。経年劣化によって起こることもあるので確実にシロアリが理由とは限りませんが、このような異常が見受けられたら被害確認も含めて点検の依頼をしてみましょう。

無料点検でシロアリを発見したときの駆除費用

もし、無料点検によりシロアリの痕跡が見つかったら早急に駆除が必要です。駆除は業者のメインの業務となるので、どの業者でも有料になります。

駆除費用の相場は1平方メートルあたり1,320円〜3,250円程度です。一般的な戸建ては30~40坪程度であることが多いため、坪数に直すと約100~125平方メートルになります。一戸あたりで考えると、13~40万円が駆除費用の目安と考えましょう。
より詳しいシロアリ駆除の相場に関しては、下記の記事で解説しております。

駆除費用を聞いてやや高めに感じる方もいるかもしれません。しかし、暗く、狭い床下でシロアリを1匹残らず見つけ出す作業には危険が伴います。また、駆除の場合は薬剤を散布するだけでなく、食害されてできたすき間や穴を埋める作業、薬剤の注入のために穴を空け再び塞ぐ作業(穿孔処理)、防腐・防カビ処理などさまざまな作業が必要になるのも高額になりやすい理由です。

また、駆除をしないまま放置すると修繕費の方がはるかに高額になるため、シロアリを発見したらできるだけ早めに駆除を依頼しましょう。

信頼できる業者の選び方

シロアリの点検を請け負う業者は数多くありますが、中には悪徳業者やあまり質のよくない業者もいるため、業者選びが大切です。

安心して依頼できる業者を見つけるためには、次のポイントを確認しましょう。

信頼できるシロアリ業者の選び方
  • 無料で点検してもらえるか

  • 有料の場合は最初に無料で見積もりを出してくれるか。また、途中で見積もり外料金が発生しないか

  • 公益社団法人日本しろあり対策協会に加入しているか

  • シロアリ予防や駆除の実績があるか

  • 写真を撮影して詳細に報告してくれるか

  • その後の駆除やアフターフォローまで自社で実施しているか

料金については点検前の段階で細かく確認しましょう。見積もりそのものが無料でできるか、途中で追加料金が発生しないかは特に確認しておきたい項目です。また、アポなし訪問での営業をしてくる業者は高額な商品の販売を目的として訪れることもあるので、依頼するのは避けましょう。

点検時に口頭や書類だけでなく、しっかり写真を撮影してくれる業者であれば被害状況がよりわかりやすくなります。

また「公益社団法人日本しろあり対策協会」は、50年以上の歴史を持つ国土交通大臣の許可を得て結成された団体。日本しろあり対策協会に入会している業者であれば、認定薬剤や指定工法に沿って施工がおこなわれるので安心です。

信頼できる業者が見つかったら、毎年継続的に依頼するとよいでしょう。毎年のデータが集まることで、経年による変化もわかりやすくなります。

まとめ

シロアリ被害を受けているかどうかは無料点検が可能です。1年に1回のペースで点検を行えば、シロアリ被害を長年受けることがなくなります。また、住宅のどこを重点的に予防したらよいのかアドバイスももらえます。特に通気性が悪い住宅にお住まいの場合や、最近床や柱などの様子が気になる場合は早めにシロアリ業者へ依頼しましょう。

信頼できる業者に継続して依頼するのが一番ですが、もし今の業者に不満がある場合は業者を乗り換えするのも手です。

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この記事の監修者

犬飼 章博

  • 2015年 最年少で豊橋支店長就任
  • 2021年 本社支店長就任
  • 2023年4月より愛知県しろあり対策協会理事

住宅のシロアリ調査から始まり、その他の様々な害虫対策や防水・断熱といったリフォーム工事全般を経験してまいりました。調査実績は延べ数千件以上。
本社の支店長になっても現場が好きで、今も前線で活動しております。

疲れた体を癒すため、趣味は温泉巡りです。

資格
しろあり防除士
一級建物アドバイザー