住宅や周囲の環境に何らかの変化があったとき、シロアリによるものではないかと不安になる人も多いのではないでしょうか。家の周囲や床下などにシロアリ被害がある場合、いくつかの前兆が見られることがあります。この記事ではシロアリ被害の前兆を7つに分けて詳しく解説します。
シロアリの前兆を感じたら業者への調査依頼を検討しよう
シロアリが住宅を食害した場合、駆除よりも修繕に大きな費用がかかりやすいです。そのため、もしシロアリがいる前兆を感じたら、できるだけすぐに業者へ調査依頼をしましょう。
業者であれば住宅周辺の環境から被害状況までを確認し、必要な駆除方法を見つけ出してくれます。また、たとえば床下の水回りや配管付近といった一般の人ではなかなか目視できない細部まで確認してくれるため、シロアリを逃がすことがありません。
それでは、実際にシロアリの前兆とはどのようなものなのでしょうか。わかりやすく解説していきます。
シロアリ被害が発覚する7つの前兆
シロアリの巣がある場合、目に見える被害が出る前に次のような前兆を確認できることが多いです。前兆の段階ですぐに駆除を依頼できれば、被害を最小限に抑えられるでしょう。おもな前兆を7つに分けて解説していきます。
1.家の周囲や基礎に蟻道がある
シロアリがいる形跡として、肉眼でも確認できるのが「蟻道」です。蟻道とは文字通り、シロアリの通り道を指します。シロアリは光を好まないので、トンネル状に形成した蟻道で移動します。
蟻道はシロアリの分泌物と床や木材などのカスが混ざって作られたものです。家の床下や基礎、柱などに細く茶色い筋のような見た目の、半円状に盛り上がった道ができていたら、それは蟻道の可能性が高いでしょう。
2.床が沈んだり扉が閉まりにくくなったりする
シロアリが住宅に巣くうと、床下の柱や基礎、板などを食害していきます。その結果、床を支える土台が弱くなり歩いたときに床が沈んだり、フカフカしたりすることがあります。
また、柱が食害されると住宅がわずかに傾いて立て付けが悪くなります。窓や玄関、押し入れのふすまなどの木枠や桟が歪んで閉まりにくくなってきたら要注意です。
ただし、家の経年劣化や腐食などが理由で起こることもあるため必ずしもシロアリの前兆とは限りません。
たとえば築年数が浅く経年劣化や腐食が起こるような段階ではない場合や、これまでにシロアリ予防を一切していない場合などは一度点検してもらった方がよいでしょう。
3.壁や柱を叩くと軽い音がする
家の壁や柱などの建材を叩き、周囲と異なる軽い音がする場合もシロアリの前兆である可能性があります。
シロアリは壁や柱にわずかな穴を開け、中に入って内側から食い荒らしていきます。そのため、壁や柱を叩くと中が空洞になっているような軽い音がする場合、その建材が食害されている可能性が高いでしょう。明らかに他の壁や柱と音が異なれば、点検してもらうことをおすすめします。
ただし、単純に構造上、壁の内側に桟が入っている部分といない部分では音が異なります。空洞になっていて軽い音がしているのか、桟が入っていない部分であるために軽い音がしているのか、ほかの場所と比べながら確認してください。
また、食害され空洞になっている壁や柱の場合は被害箇所の周囲に食べかすとして木屑が落ちていることがあります。併せて確認すると、よりシロアリの前兆かどうか判断しやすくなるでしょう。
4.玄関やお風呂場が一部変色している
玄関の上がり框(かまち)やお風呂場の壁、窓の桟などが一部変色している場合もシロアリが巣くっている前兆である可能性があります。
玄関の上がり框は木でできているのが一般的で、シロアリの大好物です。シロアリ被害に遭うと框の色が変色していくため、色がおかしいと思ったら点検してもらうことをおすすめします。
また、お風呂場やキッチン、トイレなどの水回りはシロアリが好む湿度70~80%の環境になりやすいです。そのため被害に遭う確率が高い場所になります。玄関と同様に柱や窓の桟、敷居などが変色していないか見て回りましょう。
5.家の周囲で羽アリやシロアリを見た
もし家の周辺で羽アリやシロアリを実際に見ている場合、家に巣くう前兆といってもよいでしょう。
羽アリやシロアリを1匹でも見かけたら、付近で数万以上のシロアリの大群が巣作りしているかもしれません。特に4~8月頃はシロアリの一部が羽アリとなり巣を離れ、別のところで巣作りを始めます。飛んできたシロアリが自宅や近所の家に巣くうと、繁殖により一気に数が増えていきます。
そのため、羽アリやシロアリを見かけたり、自宅を含め近隣一帯が被害に遭う可能性があるので早めに防蟻対策を行うべきです。たとえば近所でシロアリ駆除を依頼した家がある場合、自宅も被害に遭いやすいので注意しましょう。
6.庭のウッドデッキや枕木などが食われている
庭にウッドデッキや枕木を置いていたり、廃材・木材が置きっぱなしになっていたりする場合、シロアリが来る前兆と思ってもよいでしょう。庭のウッドデッキや枕木などが食われているもしくは、それらの木材や木製製品が食べられている形跡があったら、前兆ではなくすでにシロアリによる被害が拡大していると思って間違いありません。屋外のものが食べられていれば、いずれ被害は住宅内部にも及びます。
屋外に廃材を置くことはシロアリに餌を与えているのと同じことになるので、できるだけ撤去しましょう。もし、ウッドデッキのように動かせない場合は業者に薬剤を散布してもらい、防蟻措置を講じるのがおすすめです。
7.雨漏りや水漏れをしている場所がある
シロアリは湿度70~80%程度の多湿の環境を好むため、もし住宅に雨漏りや水漏れしている場所があればシロアリが来る可能性があります。シロアリは破損箇所から住宅内部へ侵入してきます。
また、そこが侵入経路でなくても雨漏りや水漏れにより柱や床下の湿度が高くなると、シロアリが繁殖しやすい環境ができあがってしまいます。シロアリの数が増えると急速に被害が拡大します。
雨漏りや水漏れがある場所は放置せず、すぐに業者に依頼して修繕しましょう。
シロアリの発生原因についてはこちらでも詳しく解説しています。
シロアリ調査と駆除依頼の流れ
シロアリの前兆を見つけた場合、いったいどのようにして調査や駆除を依頼すればよいのか解説します。
株式会社雨宮では、次の手順でシロアリ調査や駆除を行います。
- 相談(基本無料)
- 現地調査(基本無料)
- 作業日の調整
- 契約
- 施工前の説明&養生
- 駆除または予防
- 片付け&清掃
- 支払い
- アフターケア
まずはフリーダイヤルやWebフォームから無料で相談が可能です。シロアリの前兆を感じ取った場所や家の状況などをお伝えください。後日点検員が現地調査を行い、実際にシロアリ被害があるかどうかを確認します。ここまでは無料で行えるので、シロアリ被害に遭っているかどうか気になる方はこの機会に不安を解消しましょう。
もし、実際にシロアリ被害が出ている場合は駆除の日程や施工方法を決定します。見積もりももちろん無料です。施工前には作業内容の説明はもちろん、周辺の養生を行うため家具や住宅が傷つく心配はありません。2時間~1日で作業は完了し、片づけや清掃までしっかりと行います。
支払いはクレジットカードやローンにも対応しているため、一度に多額の費用がかかりがちな駆除でも安心です。施工後は定期的な無料点検を行うアフターフォローもあるため、シロアリによる被害を長く防げます。
詳しい流れや見積り等のお問い合わせはこちらから可能です。
シロアリ調査は基本的に無料
基本的にどの業者でもシロアリ調査や見積もりは無料で行ってもらえます。ただし、あえて遠方の業者に依頼し、エリア外からの出張してもらう場合は出張費の負担が必要な場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
シロアリ対策は予防が最重要
一度でもシロアリ被害が出ると、駆除費用だけでなくシロアリに食害された部分の修繕費も必要になります。しかし、実際にシロアリ被害の前兆に気づいた頃にはすでに被害が出ていることが多いです。再びシロアリ被害を発生させないためにも、駆除後は定期的に予防することが最重要といえます。
シロアリ予防は5年に1回が基本
シロアリの定期点検については年1回、予防の薬剤散布は5年に1回行うのが基本です。これは防蟻処理に使用する薬剤の期限が原則5年であることと、薬剤の期限に合わせてシロアリ業者の効果保証も5年で切れることが多いのが理由です。
5年を切れるとシロアリからの保護効果がなくなるため、5年が経過する直前に再度予防を依頼すると、薬剤の効果が切れる期間がなくなるため安心して暮らせます。
自分でのシロアリ対策には限界がある
家庭で行えるシロアリ対策として、シロアリ用の忌避剤や駆除スプレーなども市販されています。しかし、これらを自分で購入して使用することには限界があるといわざるを得ません。
たとえば薬剤を散布しても、一般の人では床下の奥や水回りの配管が多い部分までは処理しきれないことが多いです。木材の裏面や狭い場所にある柱など、薬剤がかかりきっていない部分があるとシロアリを防ぎ切れず被害を拡大させてしまうこともあります。市販の薬剤はあまり意味がないため、業者への依頼が確実です。
業者へ依頼する費用相場
シロアリの予防や駆除を業者に依頼する場合、家の広さにもよりますがだいたい15~30万円です。
詳しい駆除費用は下記の記事でも解説しております。ぜひご覧ください。
シロアリ対策の費用は、被害が出てからよりも被害が出る前の方が圧倒的に割安です。被害が拡大しないうちに駆除依頼をし、もしまだ前兆が見られなければ点検・予防の依頼をしましょう。
費用や控除に関してはこちらで詳しく紹介しています。
まとめ
シロアリは一度被害が出ると駆除費用だけでなく修繕費用もかかります。そのため、前兆を見逃さず被害が拡大する前に駆除依頼をすることが大切です。
蟻道や羽アリを見かけるといった直接的な前兆以外にも、床がふかふかとしている、扉が閉まらない、木が変色している、雨漏りしているなど一見シロアリとは関係なさそうな現象にも注意を払いましょう。
また、前兆のある段階ではすでにシロアリが巣くっている可能性が高いです。前兆が出てから駆除するのではなく、予防を徹底してシロアリが寄りつかない家にすることが何より重要といえます。点検や見積もりは無料でできることが多いので、気になることがあればまずは業者に相談してみましょう。