床のきしみは、木材の収縮や構造上の問題、経年劣化などさまざまな原因が考えられますが、もっとも危険なのはシロアリ被害によるものです。

シロアリ被害を放置してしまうと、繁殖して建物に大きな被害をもたらしてしまいます。本記事では、床のきしみの主な原因やシロアリによる被害の対処法などについて解説します。

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床がきしむ主な原因

床がきしむのは、木材の収縮・膨張や経年劣化や構造上の問題のほか、シロアリ被害が原因となっている可能性も考えられます。まずは、床がきしむ主な原因を解説します。

木材の収縮や膨張

木材は湿度や温度の変化で収縮・膨張することがあり、収縮・膨張によってつなぎ目がこすれて音が鳴ります。

特に床に使われる木材が無垢材の場合、湿気や乾燥によって収縮・膨張しやすいです。

また、乾燥する冬や湿度の高い夏は床がきしみやすい時期であり、ほかの季節には音が鳴らないケースも少なくありません。冬や夏以外にも床のきしみが気になる場合は、別の原因が考えられます。

床下の構造上の問題

床下の構造に問題がある場合も、床から音が鳴ります。床下では格子状に「大引き」と「根太」という木材が組み合わさり、床を支えています。これらの木材が均等に水平に配置されていない場合、きしみが発生する可能性があるでしょう。

また、古い家の場合は釘でフローリングを固定していることが多く、釘周りの木材がやせ細り、木材と釘がこすれて音が鳴るケースも考えられます。

床材の経年劣化

経年劣化による傷みできしみが発生することも珍しくありません。木材は長年使っていると強度が弱くなり、材料同士が擦れて音が鳴ります。

特に、台所や部屋の入り口、階段などは人がよく歩く場所なので、音が発生しやすいです。また、床に使っている接着剤が剥がれてきしむケースもあります。

シロアリによる被害

きしみがひどいときは、シロアリ被害の可能性があるため注意が必要です。シロアリ被害で床の木材がスカスカになり、音が出るようになります。

シロアリが発生しやすいのは、湿気の多い場所です。洗面所や台所、風呂場などの床がきしむときは、早急に対処する必要があります。

また、シロアリ被害の初期症状として知られているものは以下の通りです。

シロアリ被害の初期症状
  • 床がきしむ

  • 木材が変色する

  • 壁・柱を叩くと空洞音がする

  • 庭の杭がぐらつく
  • ドアの建て付けが悪い

床のきしみ以外にも該当する症状があった場合は、早めに対処する必要があります。

床のきしみを対策する方法

床のきしみは、湿度を調整したり床を濡らさないような工夫をしたりすることで対策が可能です。ここからは、具体的に床のきしみを対策する方法を紹介します。

湿度を一定に保つ

部屋の湿度をできる限り一定に保てば、きしみの発生を抑えられます。湿度が高い場合、木材が膨張しやすく、またシロアリも繁殖しやすいため注意が必要です。

季節によって除湿器や加湿器を使い、湿気を調整しましょう。また、換気をすることで湿気を外に逃がせます。

床に敷物をかける

カーペットなどの敷物を床に敷くだけでも、きしみの対策になります。

特に水回りの床には敷物があると安心です。また、床に敷物があることで傷がつかないメリットもあります。

水拭きは避ける

床を掃除するときは、水を使用しないようにしましょう。水拭きによって木材が湿気を吸ってしまうため、乾拭きで掃除することがおすすめです。

また、フローリングワックスで手入れすることで、撥水の効果が高まります。水をこばしてしまったときに、できるだけ早く拭き取ることも意識しましょう。

床の張り替え工事も検討する

経年劣化が原因で床がきしむ場合は、張り替えなどの工事が必要です。木材の強度が弱っている場合は、接着剤などで修繕することが難しく、補強や材料交換しなければきしみに対処できません。

湿度を一定に保ってもきしみがひどい場合は、床の張り替え工事を検討しましょう。

床のきしみを放置したままにするリスク

床のきしみを無視して何も対処しない場合、黒ずみや傾きなどのリスクが発生します。また、シロアリが繁殖して手に負えなくなってしまう被害に遭う可能性も考えられるでしょう。

ここからは、床のきしみを放置したままにするリスクをご紹介します。

床の隙間に黒ずみが発生する

床のきしみを放置しておくと、隙間が黒ずむ可能性があります。隙間に小さな砂やゴミが入り、黒ずみが取れなくなるため注意が必要です。

汚れがひどくなると、見た目だけではなく衛生面においても悪影響なので、床のきしみは早めに対処することが重要です。

床の抜けや傾きが発生する

床の強度が弱くなりきしみが発生する場合、放置しておくと、床全体が傾いたり床が抜けたりする危険性があります。

傾きや抜けは、ケガのリスクがあるだけではなく、修繕費も高くなるデメリットがあります。

特に湿気のこもる場所は腐食やシロアリ被害の影響によって床が抜ける可能性が高いため、水周りのきしみが発生したときは、すぐに対処しましょう。

シロアリの繁殖によって被害が拡大する

シロアリが原因の場合、きしみが生じている時点で被害が拡大している可能性があります。床だけではなく、柱や壁などあらゆる部分にも被害が拡大すると、家の耐久性が著しく落ちてしまい危険です。

床がきしむ原因がシロアリ被害によるものだと考えられる場合には、早急にシロアリ駆除の専門業者に依頼しましょう。

専門業者の選び方や費用はこちらの記事で詳しく解説しています。

シロアリ被害による床のきしみを放置するリスク

床のきしみの原因がシロアリ被害で放置した場合、影響が大きくなってしまいます。ここでは詳しくシロアリ被害による床のきしみを放置するリスクを見ていきましょう。

家が倒壊する可能性がある

シロアリ被害によって、家がもろくなり倒壊の危険性があります。シロアリによって構造耐力上主要な部分が被害に遭うと、住宅の耐久性が落ちてしまいます。

こうした状態になると、家の倒壊にも繋がってしまうため、シロアリ被害を安易に考えないようにしましょう。

地震や豪雨などの影響を受けやすい

シロアリ被害によって家の耐久性が低くなると、地震や豪雨が発生した際に影響を受けやすくなります。

ゲリラ豪雨や台風が発生した場合、雨漏りが生じたり家の強度が落ちたりする事象が予想されます。地震の発生では、歪みやひび割れ、倒壊などのリスクが高くなるでしょう。

床がきしむ原因がシロアリ被害だった場合の対処法

床がきしむ原因がシロアリ被害だったときは、専門業者にすぐに相談しましょう。

シロアリを根絶するために専門業者に依頼する

シロアリ被害だと気づいたときは、すぐにシロアリ駆除業者に相談しましょう。自分で駆除することも可能ですが、業者に依頼すればシロアリの巣を見つけ出しやすくなり、根絶に繋がる適切な処置をしてもらえます。

また、シロアリに気づいたときは、すでに見えない部分で被害が拡大している可能性があり、個人で駆除するには難易度が高いといえます。確実にシロアリを駆除するために、施工の実績が豊富な専門業者に依頼しましょう。

シロアリ駆除業者を選ぶときのポイント

シロアリ駆除の専門業者を選ぶときは、木材の修繕や入念な床下調査をおこなってくれるのか確認しましょう。作業内容と費用が妥当なのかもチェックすべきポイントです。ここでは、シロアリ駆除業者を選ぶときのポイントを解説します。

木材の修繕まで対応してもらえる

シロアリ駆除の専門業者を選ぶ際は、床の修理まで対応してくれるのか確認しましょう。木材を修繕してくれる場合、別の業者に依頼する手間や費用がかかりません。

中には、薬剤をまくだけで終わってしまう業者や不要な追加サービスを勧めてくる業者もいるため、業者選びが重要です。

床下の状況をきちんと調査してもらえる

床下の状況を入念に調べてからシロアリを駆除するのかについても、業者を選ぶときのポイントです。

床がきしむ場合、シロアリが原因なのかは床下に入らないとわからないことが多いため、しっかり点検してから見積り書を作成する業者を選ぶようにしましょう。

事前にどのような調査をおこなうのか説明を受ければ、作業内容がわかります。

点検や駆除について丁寧に説明してくれる業者であれば、安心して依頼できるでしょう。

点検や駆除にかかる費用が適切な範囲

サービス内容に対して料金が適正なのかも、確認すべきポイントです。

床がきしむ原因がシロアリ被害によるものだった場合、被害状況が深刻化している可能性が高いです。そのため、自身で相場を調べたり、複数の業者に見積もりを依頼したりして、適切な費用で施工してもらえる業者を探す必要があります。

費用が適正なのかどうかは、その費用となった根拠を業者に聞いて判断しましょう。納得できるような回答がない場合、別の業者に依頼することが賢明です。

提示される見積もり書を確認して、不明点がなければ、正式にその業者に依頼しましょう。

まとめ

床がきしむ場合、シロアリによる木材の食害が原因のときもあります。シロアリ被害を放置するのは、家の倒壊や天災被害の拡大にもつながるため、非常に危険です。
床がきしむ原因がシロアリ被害だった場合は、すぐに専門業者に相談しましょう。施工の実績が豊富な業者に依頼すれば、シロアリの巣をすべて見つけ出し根絶してくれます。

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